印象的で分かりやすい説明をモットーに、それぞれの御家族の意向に即した診療を提案、実践します。

猫の社会化期

今回は、社会化期についてお話しします。

社会化とは、個人が他人との相互的な関与によって価値観や規範を覚えていくことだそうです。動物たちにも、人と同様、家族や動物同士の社会があり、社会化する時期、年齢があります。

犬では、社会化期は2~3ヶ月齢と言われています。この時期はちょうど、混合ワクチンの追加接種が必要な時期と重なっています。
本来ならば、外に出て、たくさん経験をしなければいけない時期にもかかわらず、感染症に罹らないよう、自宅管理をしなければなりません。
この大切な時期に社会化を促すためには、パピークラスなどに参加したり、ワクチンが済んでいる健康な犬との触れ合いが必要になります。また、犬同士だけでなく、様々な年齢の人を触れ合うことも重要となります。

猫の社会化期は3~7週齢といわれ、この時期に猫同士や人と十分に触れ合わないと、臆病になったり、攻撃性が強くなったりします。

というのも先月、保護された子猫が、当院に運ばれてきました。生後、推定1週間。とても小さく、目もやっと開いた状態でした。哺乳瓶も最初はうまく飲めず、空腹でずっと泣いていました。鳴く元気があることは、不幸中の幸い、何とか哺乳瓶にも慣れることができ、すくすくと大きくなっていきました。
しかし、ここは動物病院。猫社会のルールを教えてくれる、先輩猫はおりません。このままでは、立派な猫になれず、人としか触れ合えない猫に成長してしまいます。

そのため、患者さんにご協力いただき、猫の寄宿舎に預けることになりました(注:寄宿舎と呼んでいるだけで、公式のものではありません)。日々、成長を見守っていた仔が離れていくのは耐え難いものがありましたが、この仔が立派になるためには必要なこと、苦渋の決断をし、旅立ちを見守りました。

今後の一生を左右する社会化期、ご家庭の猫ちゃん、ワンちゃんのために、知っておいていただければと思います。

猫の社会化期
猫の社会化期